現実こそタイムリープなんじゃない?と疑いたくなるホラー映画「ハッピー・デス・デイ」

3月 25, 2020

 

ホラーだけど、グロい描写はないので、怖いのは苦手って人でも見れます。死をそんな雑に扱って大丈夫?と突っ込みたくなるようなコメディ要素も随所に散りばめられていて、楽しみながらハラハラドキドキできる映画です。内容を忘れないうちに続編を見るのがおすすめ。ひとりでみてもみんなで見ても楽しめるよ!

ハッピー・デス・デイが教えてくれた人生哲学

強制されずに同じ毎日を繰り返している現実のほうが怖い

主人公は殺されてしまうと時間が戻り、朝になってベッドから目覚めます。そして夜になるとまた殺されます。

何度も何度も殺され、同じ一日を繰り返しながら、なんとか殺人犯をつきとめ生き延びることでタイムリープから抜け出すというお話し。

殺人犯に命を狙われるのはもちろん恐怖なんですが、同じ日の朝に時間が戻ってしまうことが最大の恐怖として描写されています。

タイムリープする主人公は、繰り返す一日の出来事をすべて覚えているので、同じ一日でも、前回とは異なる行動をして過ごすことができます。

それに対して、主人公以外の登場人物は、同じ一日が繰り返されていることを知らず、毎回同じ行動をとり同じセリフを言うのですが、主人公に関わると言動は変化するんです。

映画が終わり、ふと思いました。

毎朝同じ時間に目が覚め、同じ人に会い、同じ会話をすることが恐怖。

って、

私が過ごしてる生活と変わらへん…

朝起きて新しい一日がはじまったつもりで過ごした一日が、終わって思い返してみると昨日と大して変わりない、なんてことは私にはよくあります。

そこから考えてみると、現実だって日付けが変わっているのはただの思い込みで、実は同じ日が繰り返されていてもおかしくないなぁと思ったわけです。

私はどこかの誰かの脇役で、どこかの誰かの行動によって私の言動が変化しているのを、私は新しい一日が始まったと勘違いしているだけと解釈することができるんですよね。

映画のなかで、主人公が関わった脇役の言動が変化するように。

そもそも「時間」て何だろうと考えていくと、現実もなかなかホラーに思えてきます。

人間が赤ん坊の体で生まれてからしわしわの老体になって死ぬまでの間に、太陽は昇って沈んでっていうのを何度も繰り返しているのを見て私たちは、一日が終わるのを感じ、また始まっているのを感じているわけじゃないですか。

もし太陽が動かなかったとしたら?私たちって時間の進み具合を今までと同じように感じられるでしょうか?

自分の身に起こる変化でなんとか時間の流れを感じられるかもしれませんね。お腹が空いたり、爪や毛が伸びたりするのを見て。

では、太陽が動かず、草木が枯れず、人や動物が老いなくなってしまったら?

って考えてみると、

時間は過去から未来に常に進むものだと思っていますが、実際は、時が止まった世界で、ただ私たちが動いているだけかもしれないんですよね。

タイムリープしているようで実は普通の毎日かもしれないし、普通の毎日が実はタイムリープだったりして。

ハッピー・デス・デイの基本情報

原題Happy Death Day
公開日2017-10-12
言語英語
作品時間97分
出演ジェシカ・ローテ, イズラエル・ブルサード, ルビー・モディーン, レイチェル・マシューズ, ビリー・スローター
監督クリストファー・ランドン

あらすじ

毎晩飲んだくれながら、さまざまな男性と関係を持つ大学生のツリー(ジェシカ・ロース)は、誕生日を迎えた朝にカーター(イズラエル・ブルサード)のベッドで目を覚ますが、1日の出来事をすでに経験したような違和感を抱く。そして1日が終わるとき、マスクをかぶった何者かに殺されてしまう。しかし目を覚ますと、ツリーは再びカーターの部屋で誕生日の朝を迎えていた。

ハッピー・デス・デイを視聴可能な動画配信サービス

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