君の膵臓をたべたいが教えてくれた人生哲学
ときには目に見えないものに思いを馳せて
青春映画として観るだけでも素敵な内容ですが、独特なセリフを深く掘っていくと、どうやら「星の王子さま」と関係がありそう。「星の王子さま」の本はヒロインが大事にしている持ち物として登場するだけで中身には触れられませんが、何度も表紙が映されるので印象に残ります。
映画を観たあとに「星の王子さま」がどんな内容なのか調べてみて思ったのは、映画のなかではヒロインの愛読書として星の王子さまが登場するけれど、本当に好きなのは原作者なんだろうなって。
さらっと心に響くセリフを言うのも星の王子さまっぽいんじゃないでしょうか。たとえばわたしがいいなと思ったこのセリフ。
偶然じゃない。流されてもいない。私たちはみんな自分で選んでここに来たの。君と私が同じクラスだったのも、あの日病院に行ったのも偶然じゃない。運命なんかでもない。君がしてきた選択と、私がしてきた選択が、私たちを逢わせたの。私たちは自分の意思で出逢ったんだよ。
大人になってまで目に見えないものについてあれやこれやと想像するのは格好悪いような気がしていましたが、
このセリフをストレートに受け止めて心動かされる人が多くいるようで嬉しく思いました。
現実を生きることが最優先で 、「偶然とか必然とかどうでもいいし…」と切り捨てられるのが理想の大人なんじゃないかなって。
だけど、この映画が日本アカデミー賞を受賞したことからわかるように、曖昧な言葉を受け入れて現実だけじゃなく目には見えないものを大切にしている人はたくさんいるんですね。
この映画を観ていると忘れてしまっていた学生時代の思い出がふっと蘇る瞬間があります。 そして星の王子さまを読んで「君の膵臓をたべたい」をもう一度見ると、また違った見方ができそうです。
君の膵臓をたべたいの基本情報
原題 | 君の膵臓をたべたい |
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公開日 | 2017-07-28 |
言語 | 日本語 |
作品時間 | 116分 |
出演 | 浜辺美波, 北村匠海, 小栗旬, 大友花恋, 北川景子, 矢本悠馬, 桜田通, Daichi Morishita, 上地雄輔, 中田圭祐, 三上紗弥, Ginjiro Nishimoto, Ryo Funazaki, Kazuki Ikeda, 長野里美 |
監督 | 月川翔 |
あらすじ
[僕]は高校時代の同級生・桜良の言葉をきっかけに母校の教師となった。彼は図書館の改築のため本の整理をしているとき、教え子と話し始めたことをきっかけに、彼女と過ごした数カ月を思い出す。膵臓の病を患う桜良が書いていた「共病文庫」という日記を偶然拾ったことから[僕]は家族以外で唯一、彼女が病気の身であると知る。[僕]は桜良の亡くなる前にしたいことのリストに沿って、彼女と一緒の時間を過ごす。
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